5弦ベースのセットアップ

こんばんは、嵯峨駿介です。

僕は長い間御茶ノ水の楽器店でハイエンドギターのセットアップをしていました。

以前書いたデジマートに関する記事もそこでの経験をもとにしています。

デジマートの真実

お客さんに渡す直前のそれぞれに合わせた微妙な調整です。

数年間の間にそれなりの経験をしましたが、僕が一番得意なのは多弦ベース、特に5弦JBのセットアップです。

 

ギターや34インチの4弦ベースは大味なセッティングでも、モノが良ければそれなりに鳴りますが、34インチの5弦JBは経験上、どんなに高価な楽器でもしっかりとセッティングしないと、とてもプレイできる状態にはなりません。

そもそも34インチというスケール、JBの構造がLow-B弦を鳴らすことにに耐えうるものではないからです。

ここで言う耐えうる、とは音程感と倍音を持ったサウンドを出すことができない、ということです。

それを解消するために、35インチのJBや、新しいデザインで根本から構造を見直したベースが存在します。(それだけを解消するために、ではありませんが。)

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例えばこれとか……

 

僕は長い間5弦JBに憧れ続けて、様々なベースを弾きましたが、本当に納得できるものはありませんでした。

本当に本当に探しましたし、いくつものテストをしました。

 

そして思います

これだけ探してないのなら、それは存在しないのだと(笑)

本当にないのです。

アレバコッポロもサドウスキーもその基準は満たしません。

そもそものその基準が間違ったものだからです。

5弦で弦高を低くセッティングできていい音がして……

 

そんなベース存在しません!

 

弦には適正な張力が必要です。

張力が大きすぎても小さすぎても適切なサスティーン、倍音を得ることはできません。

(2音上げ、2音下げにしてみるとわかります。)

その「適切」の範囲に一般的な4弦のチューニングは低い弦高でもおさまりますが、Low-B弦は外れます。

 

5弦JBの第一の課題はLow-Bの音程感、次にそれの違和感のなさ、だと思います。

 

全ての弦に適切な張力を持たせつつ、バランスを整えつつ、トータルの音色を調整する、と。

 

本当に難しいです。

その楽器自体のクオリティもリペアマンの力量も問われます。

そして最後にはプレイヤーの腕次第ですね。(これが一番)

 

良いセットアップをされたギター、ベースはそうじゃない状態と比べ、信じられないほど良質です。

 

しっかりセットアップしてお客さんに渡すとこんなに良い楽器だったんだね、と驚かれることも多いです。

プロアマ問わず、悪い状態でプレイしているプレイヤーがとても多いということですね。

いつか具体的なセットアップ、特に5弦JBにフォーカスした記事を書こうと思います。

 

そんなところで。

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