マグネティックピックアップの正体

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こんにちは、嵯峨駿介です。

 

今日はみんな大好きなピックアップの話を少し。

 

 

マグネティックピックアップを構成する磁石(マグネット)やコイルには様々な種類があり、それぞれがそのピックアップの特色に大きく関わります。

 

これらのマテリアルについての認識を改めるとたくさんの選択肢の中から自分にあったピックアップを選ぶ助けになるはずです!

 

まずはマグネットの種類

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最も一般的なのはアルニコですね。

アルミニウム、ニッケル、コバルトを主成分とする合金を素材とした磁石です。

 

セラミックと比べ、減磁しやすく、時間と共にそのサウンドは変化し、その減磁具合も環境に左右されるため、不安定な磁石でもあります。

 

また、アルニコにも幾つかの種類があり、アルニコ1からアルニコ8まで、成分比によって分類されています。

名前 磁束密度 保持力

アルニコ1 720  470

アルニコ2 750  560

アルニコ3 7000 480

アルニコ4 5600 720

アルニコ5 12800 640

アルニコ6 10500 780

アルニコ8 8200 1650

 

アルニコ2と5が最もポピュラーですね。

2よりも5の方が出力が大きいです。

 

 

次にセラミック(フェライト)

 

こちらは鉄化合物の粉末を高温高圧で焼き固めたものです。

 

ピックアップ以外の用途では最も一般的な磁石かもしれません。

 

サウンドはアルニコに比べレンジが広い場合が多いです。

少し平べったい印象ですね。PRSがよく使っていたのでギタリストの方が馴染み深いかもしれません。

 

 

その他に、ネオジウムが使われることもありますが、あまり一般的ではありません。

最近では軽量スピーカーの磁石に使われていますね。非常に強力な磁石であるため、結果的に重量を軽量化することができます。

 

磁石の次はコイルですね。

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コイルの素材のほとんどは銅線をエナメルで覆った、エナメル銅線が使用されています。

ここで使われるエナメル銅線は非常に細く、AWG43もしくは42ものもが使われます。

 

なんと太さは0.063mm~0.055mm!
細い!

 

(ギターの配線に使われるのは22~26(0.64mm~0.41mm)が一般的です。)

 

この線材の太さやエナメルの性質、その厚み等もサウンドに影響を与えます。

 

また、基本的にコイルの巻き数が多いほど、直流抵抗値が大きくなります。

 

これは、テスターでピックアップから出ているリード線2つを計るとわかります。

通常10kΩ前後のものが一般的です。

 

巻けば巻くほど音量は大きくなりますが、ノイズは増え、高域特性は悪くなります。(以前インピーダンスの話も軽く書きましたね。『アクティブピックアップ』
この抵抗値の数値は各社公開していることが多いので、ピックアップを選ぶ際の指標の1つになりますね。

 

 

また、その他の要素としてはポールピースとコイルの距離でもサウンドが変わります。

ピックアップの大きさと置き換えてもいいかもしれません。

 

このポールピーストコイルの距離が近いほど高域をよく拾うため、細長いピックアップ(JB用やギターのシングルコイルPU)の方がシャキッとします。

 

逆に、ちょっと太いピックアップ(PB用やP-90)などは、高域が抑えられた丸みのあるサウンドになります。

 

ハムバッキングピックアップはその構造上、磁界がシングルコイルとは大きく異なります。

 

広い範囲で弦振動を拾うため、比較的フラットな特性となりますが、コイルが長い分高域特性は悪いです。

(高域特性が悪い要因は他にもあります。『ピックアップの繋ぎ方ひとつでサウンドが激変!』

 

また、2つのPUの信号が混ざるため、倍音構成にシングルコイルとは大きな違いがあります。

 

 

 

ピックアップってちょっとわかりづらいので、とっつきづらい部分も多分にあるのですが、非常に面白い部品なのでぜひ、遊んでみてください。

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